ラジオ体操からやっと卒業?

先日、娘の運動会がありました。
運動会と言っても、このコロナ禍なので全校生徒が集まって盛大に行うことはできません。
学年毎に区切って発表をし、保護者も都度入れ替えを行います。
運動会というよりは運動発表会のような感じです。
(ですので、運動会という表現はせず、スポーツの日としています。)

さて、そんな運動会をみてふと気づいたこと。
それはラジオ体操がなくなったということ。

これまで全体で行う準備運動はラジオ体操だったと思うのですが、
今回は音楽を流しながら膝の屈伸などのいわゆる普通の準備体操を行っていました。
どうやらそれが今の流れのようです。

ラジオ体操は歴史も古く、国民に一番親しまれている体操でしょう。
早朝に散歩をしてみると、公園でいろんなグループが一年中ラジオ体操をしています。
音楽に合わせ、適度な時間と適度な刺激の運動ができ、知り合いと顔を合わせてコミュニケーションもとれる。
生活習慣の一部、ルーティーンとしてはとても良いもので、今や日本の文化といえるものでしょう。

文化としてのラジオ体操が果たしている役割は素晴らしいのですが、本来の目的である体操としては素晴らしいとは言えません。

体全体の調和やバランスよりも、部分的な柔軟性や筋力を求めるような動き方。
上半身を動かす時は下半身が動かないように、下半身が動くときには上半身が動かないように、そして反動をつけてグイングイン!
関節などないが如く指先までピーン!
しんどい、そして不自然。

カラダとはバランスを取りながら全身で連動して動くものです。
どのスポーツにおいてもラジオ体操のような動きは求められていないはずです。
体の力を抜け!膝を曲げろ!腕で投げるな!・・・そんな指導されませんか?
ラジオ体操とは真逆です。

百歩譲って運動の準備のために、体の各部が十分に動くように作っているのかもしれません。
しかしこれから行う運動で使うことがなく、無理のある動きを行うことが準備につながるのでしょうか?
これから行う運動に則した動きを行うのが、本来準備体操の役割です。

健康のため、簡単に全身を動かす体操としてならば、無理のある動きを行うことは本末転倒です。

ラジオ体操が生まれてから約100年。
この100年間、科学やスポーツの分野も大きく変わっています。
もういい加減ラジオ体操の中身を見直しても良いのではないでしょうか?

日本人の誰もが、子供の頃からカラダに刷り込まれるラジオ体操。
それがやっと変わり始めている。(のかな?)
もしそうであるなら、歓迎すべきことだなぁと思います。


ラジオ体操の歴史・かんぽ生命
https://www.jp-life.japanpost.jp/radio/abt_csr_rdo_history.html



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