キヲツケェ!
からだコラム「健’sNOTE」の記事をリライトしたものです。
キヲツケは良い姿勢にあらず
整列したあとの号令「キヲツケ!」胸を張り、アゴを引いて背筋をピッと伸ばし、指先までビシッと揃え太ももに付ける。
学校等で何千回とやってきたと思います。
良い姿勢をしなさいというと、この「キヲツケ」を指している場合がほとんどでしょう。
しかしこの姿勢、本当は良い姿勢でもなんでもないんです。
姿勢を正せ!いい姿勢をしろ!と子供の頃から学校で散々擦りこまれてしまいました。
しかし、これは気持ちを引き締める為の姿勢でしかないのです。
体と心が繋がっているように、姿勢と心も繋がっています。
体に緊張感を持たせることで気持ちも引き締まるのです。
これは大勢を統率する時に大変便利なモノです。
この号令が使われる場面を思い出していただければそれは納得していただけることでしょう。
良い姿勢とは体に無駄な力みが無くサッと次の動作を起こすことが出来る自然な姿勢です。
足を楽な幅に開き、両肩を一度上方へ引き上げてからストンと落とした姿勢。
どうでしょう、キヲツケの姿勢とは随分違うのではないでしょうか?
こちらの方がずっと楽に自然な感じで立てているのを感じませんか?
キヲツケが悪いというのではありません。
ただ、キヲツケは一つの目的があって行われる姿勢であり、良い姿勢とイコールでは無いと言うことを認識して欲しいのです。
姿勢が悪いと言われ常に良い姿勢を心がけようと意識している方の多くは「キヲツケ」の姿勢をとってしまっています。
これでは体は疲れてしまいます。
もしキヲツケが楽な姿勢であるならば「休め」という号令は存在するはずはないのですから。
キヲツケも本来の身体からすれば十分歪んだ姿勢なのです。
もし「キヲツケ」と「良い姿勢」をイコールだと思っていたのなら、今日から認識を変えてみましょう。