エスカレーター
今日、江戸東京博物館の下りエスカレーターで小学生が将棋倒しになる事故があり、11人がケガをしてしまったようだ。
幸い命に別状はないようで安心した。
エスカレーター・・・子供の頃、苦手だったなぁ。
・・・こんな事故で思い出すのはどうかと思うが、命に別状がなかったと言うことで勘弁して下さい。
エスカレーターの何が苦手なの?と言われそうだが、乗るタイミングが掴めなかったのだ。
下りはまだ大丈夫なのだが、登りはダメ。
次々に現れる階段(?)に、どのタイミングで足を乗せればいいのかがわからず、立ち止まり焦ってしまう。
当時エスカレーターに乗る場所などそうはなく、大抵はデパートだった。
日曜日に親の買い物についていくと、まず待ちかまえているのがエスカレーター。
もちろん親は私がエスカレーターを苦手にしていることなど思いもしないだろう。
私がエスカレーターが近づくにつれてドキドキしていたことなど知るよしもない。
親に引っ張られて勢いで乗ってしまう時はまだいい。
問題はちょっと離れて歩いている時だ。
親は簡単に乗っていくが、私は乗るタイミングが掴めず、立ち往生してしまう。
大縄跳びになかなか入れず何度も縄を見送っているのと同じような感覚だ。
どうしようどうしよう!と思いながら親を見る。
しかし当然ついてきていると思っている親はこちらを見ることなくドンドン上にいってしまう。
このままでは見失う!という恐怖に慌てて足を踏み出す。
お目当てのおもちゃ売り場はだいたいどこのデパートでも7Fか8F。
親の知らない所で実はこんなエスカレーターとの闘いが続いていたのであった。
少し成長すると乗り方も工夫するようになった。
足をどこに踏み出して良いのかわからない・・・じゃあわかる所まで跳んでしまえ!とエスカレーターが完全に階段になるあたり3~4段目?に飛び乗るという技を小学校の高学年くらいまで使っていた。
今考えると迷惑この上ないが、当時は必死だったのだ。
そんな私もすっかり大人。
かつて使った技を使うことなく余裕でエスカレーターに乗れる。
・・・当たり前か。
エスカレーターに乗るとそんな子供の頃感じていたことがフト頭に浮かぶ。
そしていつも思う。
・・・そうか、どのタイミングで乗っても落ちないように出来てたんだ。
ちょっと顔を赤らめながら上の階へと進んでいく私なのです。