さすがにイチローは一流。
5月10日放送 フジテレビ「ジャンクSPORTS2014 SP」
ダウンタウンの浜田雅功と元メジャーリーガーの石井一久がフロリダへ出向き、
NYヤンキースのイチロー、黒田、田中の3選手へインタビューをしていました。
それぞれ面白かったのですが、なかでも興味深かったのがイチローへのインタビュー。
同期の2人
イチローと石井一久、2人は同じ年でプロでも92年の同期入団。
しかし、日本やアメリカでも余りこの二人が絡んでいる場面を見た記憶がありません。
番組を見ていると、ストイックで求道者のイチローは、ひょうひょうとマイペースな石井一久がどうやら好きではない様子。
石井の発言に対して、一々突っかかるイチローが新鮮でした。
番組では色々な人から預かった質問に、イチローが答えていきます。
いくつもあった質問の中で、さすがイチローと思うモノがありました。
それは丸山茂樹からの「ケガをしない最大のポイントは?」
という質問に対するイチローの答え。
イチロー:
「人間(個人が)が本来持っているバランスって必ずあると思う。
アメリカに来ると体の大きい人が多い。
そう言った環境の中に入って、パワーや力というものを勘違いし、肉体を大きくする事は絶対にダメ。」
「骨格が違うのに、体だけ追いつこうという発想はアウト。
カラダは色んなセンサーを発してくれる。その発想は、ここが危険だよというポイントを教えてくれない体に自分でしてしまう。」
う〜ん、さすがイチロー。
よっぽど激しい衝突等があれば別ですが、普通は急に壊れたりしません。
その前にバランスの変化というものが必ずあるのです。
平たく言えば「体の歪み(ひずみ)」です。
それを感じる事が出来ず、いつもと同じ感覚で動いてしまう。
その結果ケガをしてしまうのです。
イチロー
「今シーズンも30球団の中でケガ人は沢山居る。ケガには必ず理由がある。ただ、ケガも野球の一部だと解釈してしまう。しかし、そうではない。防ぎ方は絶対にある。
一生懸命野球をやっていたらこうなるよねという安易な発想がダメ。」
学校の部活からプロスポーツまで、スポーツを一生懸命やればケガをするのは仕方ない。
そういった発想がほぼ常識になっていないでしょうか?
ケガをするのは自分の体に意識が向いていない証拠。
ちゃんとカラダの声を聞いていれば、ケガをするのは仕方ないと言う事にはなりません。
石井一久も言います。
「僕も痛み止めは飲まない。なぜなら信号を早く察知できなくなるから」
さすが感覚の人、ですがイチローは認めません。
「・・・その体はそもそも察知できない体でしょ?」
「入団したときの体重は何キロで今は?」
「85キロで今は104キロ」
呆れ顔のイチローは言います。
「アメリカに来た時、体を大きくした。全然動けなくなった。その時増やした体重は3キロですよ。3キロ増えただけで全然体が動かない。だからすぐに戻した。」
たった3キロでまるで違った体に感じる。
普段からしっかりとセンサーを働かせ、筋力よりも感覚を重視して動いている証拠でしょう。
昔からずっと自分のカラダというものに向き合ってきたからこそ、イチローは40才になった今でも衰えを感じさせず、現役のトップ選手でいられるのでしょう。
体の感覚を聞き分け、自分のカラダと上手に対話をする。
動物達には当たり前のことなんですけどねぇ。