「体調良いです」「じゃあ操体しましょ」
「どうですか?体調の方は。
どこか気になるところありますか?」
「そんなに調子は悪くないですね。気になるところもありません。」
「そうですか(^.^)じゃあ・・・横になってみて下さい。」
当院の常連さんとの会話です。
長く通って頂いている方の多くはこんな感じの会話からはじまります。
これって普通の治療院では考えられない会話ですよね?
しかし、操体の場合はこんな会話も日常茶飯事なのです。d(^-^)
当院に来て頂いている方の多くは体のどこかに不調がある方ですが、長く通って頂いている方の場合、たいした不調を感じていない方がほとんどです。
不調を感じないのに何で来るの?
痛くないのに何をするの?
当然そういう疑問を感じるでしょう。
しかし、そこが操体の操体たる所以なのです。
治療と言われるモノの多くは痛みを取る、あるいは改善することを目的にしています。
しかし、操体の目的は痛みを取ることだけではありません。
「体を元の状態へ回復させる」 これが操体の目的です。
もともと痛くない体です。
体の歪みを改善し、元のバランスへ回復させてあげるだけでいいのです。
初めは痛くなかったのですから。
そのバランスが回復する過程で当然痛みも消え、さらには間に合った健康な状態へ戻っていくのです。
長く通って頂いている方はこの体の歪みがまだ間に合っている状態で調整をしてしまうので普段それほど不調を感じることはないのです。
ついつい痛みや不調を我慢して
「まだ大丈夫・・・もう少し・・・あ、やばいかも・・・もうダメだ~!」
と何段階か無駄な我慢をしてしまいます。
しかし我慢をしたからといって誰にほめられる訳でもありませんし、何か特をするわけでもありません。
本当にダメになるまでの数日、あるいは数ヶ月の間、無駄に痛みを抱えながら生活しなくてはいけないだけです。
なんかもったいないと思いませんか?
痛みがある方が痛みを改善するのも、特に不調を感じない方のバランスを調整するのも、「体を元に戻す」ということにおいて実はどちらも同じ事なのです。
「操体は治療にあらず!」と橋本先生がおっしゃいましたが、
それは痛みを感じるまでバランスを崩してはダメだよ。
無駄に我慢していれば病気になっちゃうんだからね。
いつでも体を気持ち良い状態にしていれば治療なんかいらないんだよ。
ということなのでしょう。
体が不調を感じる前に気持ちよく調整してしまう。
これが操体の、というよりは「体」が本来あるべき姿なのです。